対照的な二冊『荒地の家族』と『分岐駅まほろし』
久々に昨日から二冊一気読みです
どちらも面白かったです
こちらは今年の芥川賞の『荒地の家族』です
仙台市在中のの佐藤厚志さんが書いた小説です
震災が元になってるんですが
本の帯にも書いてありますが
元の生活に戻りたい 『元』とはいつの時点なのか、
まさしく私がいつも思ってることです
でも私自身もその戻りたい『元』がどの時点なのか
わかりません
あの震災が起きたあの時間 14時46分なのか
それとも震災が起きるあの日の朝なのか
もうこれで会えなくなるとわかっていたら
色々話しておきたい もっと触れていたい感情なのか
小説は淡々と書かれていて
主人公の祐治の気持ちや
母の和子 息子の啓太 別れた妻知加子
同級生の明夫 明夫の父六郎
それぞれの揺れ動く心が繊細に描かれていて
読んでいて私自身も心が少し乱れました
一番印象に残っている文章を書きます
「 生者は時に闇をかき分けてでも失った人を感じたくて
すがるように光を追いかけて手を伸ばす。
幽霊とは死者が送ってよこす信号でもメッセージでもない。
幽霊とは死者がこの世に残した感情だ。
生者がやむにやまれず、死んだ者から無理矢理引きずり出した影なのだ。」
もうすぐ12年です
良かったら皆さんも読んでみてください
もう一冊は『分岐駅まほろし』です
「あなたの、人生の分岐点はいつですか?」
まさしく真逆の本です
自分の人生で
あの時こうしておけば、あの時言葉にしておけば、あの時すがっていれば、
っていっぱいありますよね
その分岐点に戻って人生をやり直したらどうなるか?という小説です
その分岐点に戻ってやりなおしたら
今より幸せになっているか、自分が思い描いた人生を歩んでいけてるか、は
読んでのお楽しみです
昨日から小説の中で
人生 行ったり来たりしてます( ´艸`)
今日は雨です
さて次は何を読みましょうか?
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