60代、おひとりさまのひとり言

日々思ったこと綴ってます

真珠とダイヤモンド! バブルがはじけて、、、

昨日から一気読みです
面白かったです


桐生夏生さん 
私の好きな作家さんの一人です

まさしく私が20代の頃の
世の中が金!金!金!の時代の話です
あの頃は確かにお金がなくても
会社の上司に連れられて
毎晩美味しいものご馳走なって
デイスコ行って踊ってたなあ~


皆さんもそうだったでしょ😊


主人公は水矢子と その友達佳那
バブル全盛期に証券会社に就職した彼女たちの
マネーゲームの話です


物語は
第一章 バブル
第二章 フイーバー
第三章 ドリーム
第四章 フェイク  に分かれています


これを見ただけでも山あり谷ありです


水矢子は地味で硬派で男に興味がなく
大学進学資金を貯めるために証券会社に就職します


佳那は美人で頭もきれて
男と同等に働いて稼ごうとしています


正反対の二人が何故仲良くなったかというと
二人とも裕福でなかったからです
二人ともお嬢様ではなかったのです


水矢子は雑用係の事務員
美人の佳那はフロントレデーです
フロントレデーという響きも懐かしいですよね
確かにあの時代は花形職業でしたよね


佳那はフロントレデーをしながら
男と同等に株を売って儲けたいと考えています
ひょんなことから佳那は同期の
冴えない成績のあがらない望月と一緒に
客の勧誘をすることになります


時代に乗って二人は儲けに儲けます
うだつの上がらない望月はいつのまにか
頭の切れる佳那の応援もあり
成績トップになります
バブル全盛期です


念願かなって東京本社の国際部に転勤になり
佳那は仕事を辞め望月と結婚し
二人は浦安のタワマンで暮らし始めます
フィーバーからのドリームを手に入れました


水矢子は二年働いて
望月と佳那とは対照的に地味にお金を貯め
大学受験をします
希望の大学には合格しませんでしたが
東京で第三希望の女子大生になります


しかしいい時代はいつまでも続きません


望月は悪い仲間たちとも組んで
株を操り自分の懐も豊かにしていたのです
あの頃はこんな事ざらにあったんでしょうね
佳那は東京暮らし満喫で派手に暮らします


やがてバブルがはじけて
望月の周りもあやしくなります
今迄投資してた人たちから返済を求められます
金の切れ目は縁の切れ目です


追い詰められた二人の最後は
タワマンから飛び降りるでした


一方水矢子も女子大があわず辞めてしまい
地味に貯めていたお金も底をつき始め
変な占い師の所に居候するようになります
しかし
その占い師も結局株で人生が狂い
水矢子の人生も奈落の底に落ちてしまいます


物語は20歳の水矢子から始まりますが
最後は53歳の水矢子が公園のホームレスで終わります


公園で水矢子が 
幻の佳那と話しているところで終わります


お互いのことを宝石に例えて
水矢子は 輝かないダイヤモンド
佳那は  薄汚れたパール と例えます


二人の人生はフェイクだったんですかね
紛い物だったんでしょうか?


私も良く昔のことを思い出します
楽しかった時代の事
戻れるならあの時代に戻って 大声出して笑いたいって
誰でも思いますよね


今は令和
令和を地味にコツコツ 自分なりに生きていきます